2022年度、にこにこ寄席は10周年を迎えました。全校児童10名足らずの極小規模校が地元高尾地区や奥出雲町はもとより、他県、さらには東京公演まで実現させました。11年目を迎えた今年度は2年生、4年生〜6年生各1名の全校4名になりましたが、ますます精力的に活動しています。学年一人という教育環境が決してマイナスではなく、むしろそれを強みに学力や自主性を育んでいけることを子どもたちはみずから証明し、昨年度は全国規模の教育賞を二つも受賞しました。
松江算数活塾を開く意義もまた、この高尾小学校児童の姿に見ることができます。個別の学習でみっちりと思考力表現力を鍛え、異学年の交流を通してより確かなものにしていきます。
その高尾小学校が来たる15日ににこにこ寄席を自校で開催します。年に2〜3回定席として開催していますが、各地に出向く公演とはまた異なり、一人一人のこれまでを最もよく知る地元の方たちがお客様の大部分となります。子どもたちはそれぞれが新しいネタを覚え、稽古を積んで高座に臨みます。地元のお客様にまずは披露し、その手応えや反省を糧としてまたあちこちに出向きます。子どもたちにとっては並みの緊張ではありません。ネタおろしというのは、非常に怖いものです。これまで真っ白になって何も出てこなくなる子どもたちも何度も見ています。でも、それも子どもたちにとっては大切な経験です。同じ体験をした者同士、慰め方や励まし方もよく知っています。
どうぞこのすてきな子どもたちに会いにおいでください。くわしくはチラシをご覧ください。(宮森健次)